青竹雑記帖 (古)

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青春18きっぷ旅行(3)・福岡県下JR線制覇(後編)

若松駅にて

 ここに来るまでの間、ずっと昼食を取っていないので、非常に腹が減っている。すると、ちょうど若松駅の駅舎内に東筑軒の立ち食いうどん店を発見したので、そこでかしわ入りうどん(350円・普通の店のかけうどんに相当する。理由は、他のうどんメニューにも例外なく「かしわ」――細かい鶏肉を煮つけたものが入っているため)を頼んだ。先客は3人で、そのうち夫婦2人組は、先ほどの6456Dで僕の斜め前のボックスに座っていた人達だった。
 若松駅はすでに都市ローカル線の末端駅のような存在となっているが、こうして立ち食いうどん店が営業しているし、時刻表で公式に掲載されている駅弁販売駅でもある。構内は長編成列車が発着可能な1面2線のホームに、側線が1本。長いホームには「筑豊本線」の風格を感じるが、現在発着する列車は2両編成にして若松‐折尾間区間運転が主体となっており、愛称通りの「若松線」の印象である。当区間の駅時刻表には「若松線」と書かれており、「筑豊本線」の文字を見つけることはできなかった。
 うどんを食べ終わった後は、次の列車の発車まであと20分弱あるので、駅前の保存蒸気機関車と「若松駅操車場跡」の記念碑を見学した。駅前広場に保存されている9600形19633号機は、長い間雨ざらしになっているためか、錆びが各所に浮き上がっている。このままではいずれ朽ち果ててしまうが、手入れを行うには多額の資金と人手、技術を必要とする。せめて屋根はほしいところ。どこかに基金募集の話でも転がっていないかな。
 そして一応、駅近辺で見つけた公衆電話を調査。後から確かめてみて、若松区には全く公衆電話調査の手が入っていないことが判明した。北九州在住の方の活動・新規参加に期待したい。

6461D 普通 折尾行:キハ47 8135+キハ31 2(折尾→)

 15:29に6458Dが到着。折り返し、折尾行普通6461Dとなる。僕以外にあと1人、旅行客の人が乗っているのを見た。この列車の編成はキハ47+キハ31の異車種混結編成。キハ31 2の帯は色褪せが進んできており、見た目が少々哀れである。横のサボ受けには行先表示用の板を流用した「ワンマン(2両以下)」の板がささっている。直方運輸センター所属の気動車のうち、筑豊本線を担当する直方運用では、キハ47・31の前面種別幕を利用して行先を表示している。他に同じ方式を採用しているのは唐津運輸センター。一方、日田彦山運用(日田彦山線後藤寺線)では前面種別幕には単に種別を表示し、行先表示はサボによっている。博多運用(香椎線)は種別幕は白、行先表示はLED式表示機を用いている。
 15:35に発車、先ほど来た非電化複線の道をのんびり走る。乗客は20人程。この列車とすれ違う上り列車は2本で、ダイヤ上駅間ですれ違うことはない。一瞬、駅間を単線にしてみたらどうだろうかと考えてみたが、そのほうがむしろ信号・分岐器の数が増えて保守の手間がかかるし、片方の列車の遅れが波及しやすくなる。いよいよ消えることになった日本最古の立体交差をくぐり、折尾1番乗り場に到着、15:54。ちょうど鹿児島本線の下り本線を、貨物列車(高速貨物A7053列車・東京(タ)発福岡(タ)行)が通過していくのが見えた。

4133M 快速 鳥栖行:811系PM5編成+PM109編成(鳥栖→)

 1番乗り場の階段を上がって3番乗り場(鹿児島下り本線)に行き、間を置かずに到着案内の放送が流れる。入線してきたのは811系を2編成つないだ8両編成だった。先頭車に乗り込むと、乗客はあまりいなかった。できるだけ確保したいと考えている、先頭車の進行方向に向かって右側最前列(PM109編成の場合は4人ボックスの形になる)区画は、小学生の女の子2人組が座って楽しそうにしていたので、次点の左側最前列に座った。前は見えにくいがまあいい。15:57に折尾を発車し、次の停車駅・赤間まで突っ走る――と言いたいところだったが、海老津の手前から先行の175M(鳥栖普通列車)と7053列車に当たり、行く手に減速信号・注意信号が連続する。城山トンネルを抜けると、車窓は久々の雪景色。今日は国道3号線の城山峠にもチェーン規制がかかっていたらしい。赤間で175Mを待たせて先発すると速度が回復。快速らしい走りを見せる。赤間の前後、つまり宗像市内では積もっていた雪はあっという間に消え失せ、福間ではほぼ0になっていた。途中追い越しは一切かからず、16:32に香椎到着。向かいの区画にいる小学生2人組は、まだこの列車に乗って行くようだった。あれくらいの歳で親抜きで福北間を乗り通すのは珍しいと思いつつ、列車を見送る。

765D 普通 宇美行:キハ47 127+キハ47 8072(宇美→)

 福岡県内JR線制覇もいよいよ最後、香椎線長者原‐宇美間に乗る。家から微妙な距離にあり、列車がのんびりしているだけ行って戻るのに暇がかかるので長らく放置していた。9月のエコルカード使いつぶしの時に太宰府から山越えで宇美まで来たので、その時ついでに乗ろうと思えば乗れたのだが。今度来る編成が、香椎から宇美まで行って、折り返し長者原まで世話になる車両になる。やって来たのは九州色のキハ47による2両編成。至ってオーソドックスである。
 香椎に到着すると、特殊自動閉塞式(電子符号照査式)による閉塞に用いる、車載器の交換がある。香椎駅の駅員氏が車載器を持ってホームで出迎えていた。後方確認ミラーの横には黒字に黄色の文字で「車載器交換!」と注意を喚起する標識がある。
 16:42に香椎を発車、ゴトゴトと走って1駅目の香椎神宮へ。駅に到着して一旦停車したが、その後停止位置を0.5mほど修正。微妙な上り勾配のため加減が難しい。次の舞松原まではあっという間。ここでもキハ47の直結段を使う機会はない。博多運用のキハ40・47が全力を出して走るのは、香椎から竹下までの回送くらいだろうか。90年代半ばまであった西戸崎からの博多直通の快速列車も消えて久しい。16:56の長者原から、最後の未乗区間に入る。市街地のような、田んぼのような境目のところをゴトゴトと走り、17:13に終点の宇美に到着。
 折り返し列車が発車するまでの14分の間に、駅の周りを一周りして観察する。ホームのある着発線1線の他に、側線が1本あり、終端部で1つになっているため機回し線に使える。ここの転轍機は現場扱いになっており、大きな転換レバーが線路横にあった。

774D 普通 西戸崎行:(充当車両は765Dと同じ)

 発車2分前に再び改札を通り、来た時と同じ編成に乗り込む。ただし乗車車両は異なり、今度は西戸崎方先頭のキハ47形0番台。この車両は座席配置は原型を保っていた。ちなみに8072の方は扉両脇のロングシートが2人分ずつ撤去されている。宇美発車時点で乗客は10人少々。酒殿で交換した769Dは、キハ40形2000番台(2023?)とキハ47 1059の2両編成だった。たった2両だけいる博多運転区常駐のキハ40形が走っているのを見たのはこれが初めてだった。17:45に長者原到着。このまま774Dで香椎に向かうよりも、篠栗線に乗り換えて博多に向かったほうが、1本前の快速列車に乗り換えることができ、早く二日市に到着できる。

4655H 快速 博多行:817系VG105編成+VG113編成(博多→)

 長者原からは817系の4両編成に乗って博多へ。長者原で交換の折尾行普通2650Hは813系による運転だった。17:55の吉塚では鹿児島本線の2343M(大牟田普通列車)を追うように進入。そのまま博多までの区間もこちらが追撃する競争となった。こちらは相手の7両中後ろから3両目のところまで追いついたが、8番乗り場が端によっていることもあって早めに減速し、それ以上は追いつけなかった。
 博多到着後、この列車はそのまま折尾行快速4656Hとして折り返す。列車から人が降りようとしているところに先を争って乗り込んでくるのはどうかと思う。僕の1人前の人が降りる時に、横から乗ろうとしていたギャルっぽい若い女性(中高生?)が降りる人の流れに掛かり、思い切り押し戻されていた。ガハハハハ。
 隣の7番乗り場に、間もなく特急3042M「ソニック42号」が到着。充当編成は、5日に乗った883系のAO-7編成だった。こういう再会は嬉しいものがある。前回は、博多到着後に同行のTe君が三脚をなくしていることに気づいてちょっとした騒ぎになったため、最後はろくに見送れなかった。

4363M 快速 大牟田行:813系RM4編成+RM202編成(大牟田→)

 18:06発、大牟田行快速列車で南に下る。この列車の二日市到着予定は18:21、紫駅に歩いて行ってもしばらく待ち時間がありそうなので、久しぶりに天拝山まで行ってみることにする。その場合は、二日市で普通列車に乗り換えとなる。大野城のあたりから先行の2343Mに接近し、ノロノロ運転になる。博多出発時点で少し遅れていたが、さらに遅れて18:25に二日市に到着した。

2343M 普通 大牟田行:813系RM212編成+811系PM10編成(大牟田→)

 最後の1駅間は、吉塚‐博多間でバトルした2343Mに乗る。天拝山では上り側の端に改札があるので、後ろ寄りに乗車。こちらは所定より2分遅れて18:28に発車、3分で天拝山に到着した。ここはイオンモール筑紫野が出来てから乗降客数がだいぶ増えており、駅員1人配置ではかなり大変そうである。改札を通るときも、駅員氏は窓口の方で何やら乗車券を打ち出しているようだった。

2181列車 普通 大善寺行:5000形5008編成

 天拝山駅から歩いてすぐ、俗明院交差点で信号待ちをしているときに、遠くの西鉄天神大牟田線・紫8号踏切を小郡行急行J181列車(3000形5両編成)が通過していくのが見えた。駅のあたりでうろちょろせずに、まっすぐ走って行っていれば間に合ったかもしれない。次の列車までには15分あるので、のんびり歩いて移動する。18:40に朝倉街道駅に到着、次の列車は大善寺行普通2181列車。冷え込みが厳しいので待合室でしばし待つ。
 やって来た編成は、なんと行く時に乗った5000形の5008編成だった。急行運用なら、あえて同じ編成になるように行動を合わせて乗ることが多々あるが、普通列車については運用が多いので、同じ運用に調べて乗るなんてことはしていない。最後の最後に嬉しい偶然が起こり、上機嫌で列車を降りた。18:59、三国が丘到着。出発から8時間38分だった。
 これにより、福岡県内の未乗鉄道路線は、平成筑豊鉄道糸田線門司港レトロ観光線筑豊電気鉄道の全線、北九州高速鉄道(モノレール)となった。いよいよ「旅名人の九州満喫きっぷ」の出番である。